外部非常階段と鉄骨の塗り替え塗装修繕のご依頼を頂きました。
しばらくメンテナンスされる機会が無かったという事情も有り、全体的にだいぶ傷んでいる状態でした。
費用は掛かってしまいますが下地が駄目な部分にいくら塗装をしても強度が回復する訳ではないので踊り場床や腐食した格子手摺は撤去して新たに現場溶接で新しい鋼材に変更するというご提案をさせて頂きました。
下地調整が重要です
全体的に塗料剥がれやサビが広がっていましたので全面に電気工具研磨を行い可能な限りサビを除去する事にしました。
こちらの非常階段は高さが10m程あるのでケレン作業をするとなると大仕事です。
ブラスト処理のほうが作業者への負担少なく下地処理が出来るのですがブラストを行えるような現場ではない為にディスクサンダーで数日かけて下地調整をさせて頂きました。
ポリカ―ボネート屋根の交換もお任せください
こちらは積雪も多い地帯という事も有り、既存の屋根は割れて無くなっている状態でした。
このままでは雨や雪が階段に直に当たって劣化が早まる要因になってしまうので屋根交換作業もさせて頂きました。
既存では繊維入りの塩ビ波板が使われておりましたが今回は長期耐久性を求める為に剛厚タイプのポリカーボネートに貼り替えをさせて頂きました。
専用の木下地用ビスと鋼下地用のビスで等間隔に固定して棟板金で納めて完成となりました。
これならば積雪でも簡単には割れない屋根に変わりましたので安心です。
素地調整補助剤の併用でサビの抑制
電気工具では落としきれないサビ部分もあるので今回は素地調整補助剤での補修塗り工程も設けてサビの抑制を防ぐ事としました。
3種ケレン程度の素地調整でも優れた防食効果が期待出来る「ハイポンサビスタファイン」を使用させて頂きました。
こちらの塗料は主にサビが出ている部分へ補修塗りでOKだと思うのですが、今回は全面に塗布を行いましたので下処理として安心できる仕様にさせて頂きました。
サビが酷い部分は現場溶接で対処
サビの腐食が激しかった部分は塗装で済ませても強度的な危険が残るので溶接業者さんに交換作業をして頂きました。
踊り場の床板と格子手摺の交換をして貰ったので安全面にも配慮した工事が実現できそうです。
2液型エポキシ樹脂サビ止めで下塗り
続いては下塗り工程へと進みます。
今回はわりと厚みが付けれる2液型エポキシ樹脂サビ止め塗料を用いて下塗りをさせて頂きました。
こだわった部分は傷み易い歩行床部分はサビ止め塗装を2度行って重防食仕様にしたところです。
床部分は塗装するのも楽なのですが手摺など細かい部分のほうが面積は少なくても手間が掛かる作業となります。
鉄骨は赤、階段はベージュで仕上げます
外周の鉄骨部分は赤、非常階段部分はベージュで既存のように仕上げます。
色分けなので色違い部分のダメ込み、特に狭い部分や目視出来ない部分の塗装が大変でしたが細部まで丁寧に仕事をさせて頂きました。
構造物用の2液シリコン樹脂塗料を採用させて頂いたので耐久性にも優れた工事を目指しました。
見違えるように仕上がりました
サビが酷かった塗装前と比べると見違えるように仕上がりました。
塗装工程も大切ですがやはり下地に問題が有る塗装対象物の場合は下地処理をどれ位行う事が出来るかという点が仕上がり具合や耐久性に大きく影響を与えると思われます。
今回の場合は溶接工事や屋根の交換など必要と思われる工事をさせて頂けたので大変有難く業務をさせて頂きました。
工事に際して多様なご理解を頂きまして心よりお礼を申し上げます。